下眼瞼クマの種類

目の下のクマは大きく黒クマ（影クマ）、茶クマ、紫クマ3種類に分かれており、それぞれ原因が異なります。また、いくつか種類のクマが混在している場合も多いです。

黒クマは、眼球の周りにある「眼窩脂肪」の突出、眼窩下縁の扁平あるいは陥凹によってできる下眼瞼部の陰影のことを指します。黒クマで悩まれている方が一番多く、外科的治療、脂肪注入、ヒアルロン酸注入が有効です。

茶クマは、下眼瞼の炎症、アレルギー性接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎などに続発するメラニン色素沈着によって生じるもので、十分な保湿、ハイドロキノン併用ケミカルピーリング、レーザー、IPL治療が有効です。

紫クマは、下眼瞼の皮膚の薄さにより眼輪筋および皮下静脈が透けて見えるのもので、眼輪筋の透過を赤クマ、皮下静脈の透過を青クマとも呼ばれています。眼窩脂肪の突出により、眼輪筋が表層皮膚側により強く押し出されることも多く、このタイプは眼窩脂肪を除去することで圧迫が緩和され、色味が完全に消えるわけではないものの、改善が見られることが多いです。

下眼瞼たるみ＋クマ取り(経皮膚脂肪移動術・ハムラ法)とは

年齢を重ねると、眼窩脂肪の突出(baggy eyelids)だけではなく、膨らみの下に強い半月状の窪み（鼻瞼溝、瞼頬溝）を伴う場合や、皮膚のたるみ・しわも生じている場合は、眼窩脂肪を取り除く経結膜眼窩脂肪切除術・脱脂術のみでは、下眼瞼を完全に平らにすることが難しくなったり、脱脂後に逆に窪みや皮膚のしわがが目立ってしまったりします。そのため、眼窩脂肪の突出、窪み、皮膚のたるみの治療を同時にできる、下眼瞼たるみ＋クマ取り(経皮膚脂肪移動術・ハムラ法)がすすめです。

ハムラ法では、下まつ毛の生え際ギリギリのところで皮膚を切開し、眼窩脂肪を膨らんでいる部分から、すぐ下にある窪んでいる部分（鼻瞼溝、瞼頬溝）へ移動させて、目の下の凹凸を平らにすると同時に、余分な皮膚も切除することで、下眼瞼のたるみ、膨らみ、窪みを根本的に治療します。経結膜眼窩脂肪切除術・脱脂術より技術量も手術時間もずっと要しますが、より若々しく綺麗な仕上げを実現できます。皮膚の切開部は傷の目立たない下まつ毛の生え際にありますので、術後1ヶ月程度でほとんど分らなくなります。

当院では、眼瞼手術経験豊富な眼科専門医、医学博士である愛新覚羅院長が、患者様の状態に合わせてオーダーメード治療を行っています。すべての手術は炭酸ガスレーザーを用いて顕微鏡下で、緻密に行われます。

ハムラ法の所要時間は両眼でおよそ2時間になります。

下眼瞼たるみ＋クマ取り(経皮膚脂肪移動術・ハムラ法)をお勧めする人

• 下まぶたのクマが気になる
• 下まぶたに膨らみと凹みが両方ある
• 目の下のクマを根本的に治したい
• 目の下を若返らせたい
• 下まぶたのシワが気になる
• 下まぶたのたるみが気になる

下眼瞼たるみ＋クマ取り(経皮膚脂肪移動術・ハムラ法)の合併症・リスク

出血・腫れ

術後2～3日をピークに、内出血や腫れが生じます。また、術後2～3日に至っては、縫い目の間から少量の出血が見られることもあります。個人差はありますが、2週間程度で吸収され、黄色になることがほとんどです。

感染

赤く熱をもった状態で腫れや膿が出ることがあります。術後、腫れや膿が生じたら、一度当院までご相談ください。糸の抜糸や抗生剤の処方をいたします。なお、感染が起こることはほとんどありませんので、ご安心ください。

眼窩脂肪の取りすぎ・取り残し

眼窩脂肪を取りすぎることで、目の下がくぼんでしまうことがあります。術後に目の下がくぼんでしまった場合、ヒアルロン酸やエランセなどを注入し、下まぶたを滑らかにしていきます。なお、眼窩脂肪が十分に取り切れなかった場合には、再手術を行い取り切れなかった部分を取り出していきます。

下眼瞼の外反

皮膚を切除しすぎるたり、眼窩脂肪・隔膜の固定が強すぎたりすると、下眼瞼外反（あっかんべ）の状態になることがあります。癒着などの影響で術後1か月程度に現れやすいとされています。術後6か月程度で改善が期待できます。なお、当院ではこうした状態を回避するために、下眼瞼の皮膚及び眼輪筋を外眼角の靭帯・骨膜に固定するように縫い付けています。

結膜浮腫

術後球結膜（白目）の浮腫が認められることがあります。個人差はありますが、１週間程度で改善することが多いです。必要に応じて点眼薬を処方します。

下斜筋の損傷

眼窩脂肪の近くには下斜筋と呼ばれる目を動かす筋肉があります。この下斜筋を損傷すると、目の動きが悪く、物が二重に見える（複視）と呼ばれる症状が現れます。めったにないですが、万が一こうした症状が現れた場合には再度ご受診ください。

その他

稀にドライアイや眼瞼痙攣、ひきつけを生じることがあります。当院では、目の専門家である眼科の医師が在籍していますので、お気軽にご相談ください。必要に応じて点眼薬などを処方いたします。

下眼瞼たるみ＋クマ取り(経皮膚脂肪移動術・ハムラ法)の治療費用

下眼瞼たるみ＋クマ取り(経皮膚脂肪移動術・ハムラ法)	費用（税込）
両眼　手術・麻酔・薬代すべて込み	350,000円